「速読は不可能」と考える人が持っている、イメージ先行で曖昧な速読の定義

wpid-2016072419060800.jpg


youtubeを見ていたときに、たまたま以下のようなCM動画が流れました。


  
  
パラパラめくって、たくさん本が読めまくってしまって、本を置く場所がないから売りに来てね、という主旨のCMですが、まさに速読に対する偏見的なイメージを元に作られている典型例のような動画です。
  
私が速読を始めるキッカケとなったのは、7~8年前にテレビで速読の特集をやっていたことだったのですが、その時に写っていた映像も、本をパラパラめくっているトレーニングをやっている風景を写しながら、画面の端に「速読」というワードが表示されていたので、多くの人が「パラパラめくって、内容がわかってしまう=速読」だという先入観イメージを、その当時テレビを見ていた人も持ってしまっているのかもしれません。
  
  
ご参考までに、仮に1日の稼働時間を16時間(=57600秒)として、4000冊を読んでいるとした場合、1冊あたりの読む時間は約15秒。1冊あたりの文字数を、少なく見積もって7万文字と仮定すると、読書速度は1分あたり大体28万文字となります。

特に、速読に実際に取り組まれて、読書速度を計測したことがある人ならば、この数字が如何に非現実的な数字であるかということがおわかり頂けると思いますし、このスピードで読むのだとしたら、目線の動きが明らかにおかしいことに気づいた人もいるかもしれませんね^^;

イメージ先行で曖昧になっている速読の定義を明確にしてみる

このように速読は、かなり偏ったイメージで理解している人がまだまだ多いし、それを正すために私なりに出版本の中でも、そのあたりを説いています。

端的に言ってしまえば、速読とは文字通り「速く読む」ことです。

そしてどのくらい速く読めれば速読なのかというと、私の中での定義は「今の自分より速いスピードで読めるようになること」だと定義づけています。
  
  
たとえば、1行40文字ある本があるとして、1行あたり4秒かけて現状読んでいるとしたときに、1行あたりを3秒で読めるようになったとします。

おそらく「パラパラめくって・・・」を速読だと思っている人からすると、「1行あたり1秒速くなったくらいじゃ、速読じゃないだろう」と思うことでしょう。

しかし、仮に1ページあたり15行、1冊200ページあるとしたら、それぞれが1冊を読み終えるまでにかかる時間は以下のようになります。
  
  
【1冊を読み終えるまでにかかる時間】
・1行あたり4秒かけて読んでいる人:3時間20分

・1行あたり3秒かけて読んでいる人:2時間30分
  
  
1冊単位で考えると、その差は何と50分にも広がるのです。

もちろん本によって、1冊あたりの文字数などの前提条件が変われば、その差が縮まる可能性はあると思いますが、それでもかなりの差が生まれることは感覚的にもお分かり頂けるのではないかと思います。
  
  
1行あたりわずか1秒だけ速くなっても、下手をしたら自分自身でさえ速く読んでいることに気づけないレベルかもしれませんが、そのスピードをきちんと維持して読み続けることができれば、1冊あたりでこれだけの差が生まれることになるのです。

50分という時間があれば、事務作業的なことや「1日○○分のトレーニング」みたいなものに、十分に取り組むことができるようになるでしょう。

今まで読書に投資していた50分という時間が別なことに時間投資できるようになる、この価値の大きさに気づけず、かつ「速読=パラパラめくって理解できる=そんなものは不可能」という思考で、自分には関係ないものと思っている人は想像以上に多いような気がします。

速読で比較対象にするのは達人ではなく自分自身

このように、速読をどのように定義づけるかを曖昧なイメージで考えるのではなく、明確に考えることによって、非現実的なものでもなくなりますし、活用する感覚が身についてくると、相当大きな力に化けます。

ただテレビをはじめとした動画配信媒体は、視聴者に対してかなり強くイメージが残る媒体になりますので、こうした動画が出てくる度に、「速読=パラパラめくって理解できる=そんなものは不可能」という思考に陥ってしまう人はどうしても出てきやすくなります。
  
  
しかし、速読についていえば、比較対象は現状の自分自身です。

現状の自分自身より速く読めるようになれば、それは速読です。
  
  
私が速読を習っていた時、師匠から教室に行く都度、「先週の自分の読書速度より速い記録を必ず出すこと」と言われていました。

つまり「前回の自分の読書速度より速くなった」を繰り返していけば、ある程度トレーニングが進んだところで振り返ってみると、相当な伸び幅になっているということです。

実際、私が通学しているとき、前回記録より下回る数字で教室から帰った日は一度もなく、わずかながらでも必ず記録更新をしてから帰宅していました。
  
  
速読ができる人に関心や憧れを持つのは自由ですが、それを比較対象にして取り組むと、挫折する可能性が高いです。

速読に限った話ではないのかもしれませんが、あくまで比較する相手は速読の達人ではなく、自分自身だということを知っておいて頂きたいなあと思います。




========

プロフィール
著書一覧

お仕事の依頼や講演依頼
 お問い合わせフォームよりご連絡ください。
 ※日時(拘束時間含め)や場所、出張宿泊含めた講演料等、分かる範囲で構いませんのでなるべく詳細をご記載下さい。


【速読教室やセミナー体験会等について】

イントレ体験会情報よりご確認ください。


【メルマガ登録】


ABOUTこの記事をかいた人

角田 和将(Tsunoda Kazumasa)

イントレ講師/トレーダー/ビジネス書作家

著書に6ヶ月で10万部を超えるベストセラーとなった「1日が27時間になる!速読ドリル(総合法令出版)」をはじめ、「速読日本一が教える1日10分速読トレーニング(日本能率協会マネジメントセンター)」、「貯金ドリル(総合法令出版)」等がある。著者累計では6冊出版で20万部。執筆活動の傍ら、速読指導やMT4等でプログラムも書いて自動売買もやってます。