「時間がない!」と思った時に確認すると良い2つの項目

拙著「速読ドリル」のサブタイトルに入っているフレーズ、「1日が27時間になる」。

これはたまたまビジネスパートナーの方と食事をしていたときの会話がキッカケで出てきた言葉です。
  
  
「普通の人が1時間かけて本を読むところを、角田さんの場合は15分とかで読んでいるのだとしたら、今はネットで文字をたくさん読む時代の中で仕事をしているわけなので、普通の人が1日24時間の世界を生きている中で、角田さんはプラス3時間位の時間を生きてるんじゃないかなって思う」と。
  
  
そもそも時間は、数字的には絶対値を示していますが、パーキンソンの法則からもわかるように、自分にとっては相対的なものになるので、増やすも減らすも自分次第だとは思いますが、昨年は時間管理に関する本も多く出ていた印象があったので、今回は私なりの「時間の作り方」というテーマで書いてみたいと思います。

※パーキンソンの法則とは?

パーキンソンの法則とは

第1法則「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」

第2法則「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」 引用元:Wikipedia 

例えば「会議の資料を2時間で作って」と言われると、たとえ1時間で終わる作業であったとしても、2時間かけて会議の資料を作ろうとするような事を示しています。

もちろん、絶対的にかかる時間より短い時間にしてしまうと作業品質に影響が出てくると思いますが、無駄に多く時間を確保してしまうと、無駄な作業を作り出して、自分の時間を減らすことにつながるというわけです。
  
  

労働時間の上限を決める

多くのビジネスパーソンは、仕事が早く終わって時間ができると「次の仕事は…」と考えてしまって、どうしても時間があると「働こうと思えばいくらでも働ける」という感じで働いてしまいがちです。

なので、「いつまでに終える。いつまでに仕事を仕上げる」という締め切り、区切りをきちんとつけてやっていかないと、いくら仕事の効率を上げても、効率を上げたことによって生まれた時間を結局、別な仕事を入れてしまうということになってしまうのです。
  
  
締め切り効果というものがありまして、人は期限を決めると、そこまでに物事を仕上げようとして、集中力がアップする傾向があります。

「ここまでに仕上げなければいけない」という目標が定まってくると、そこまでに仕上げようとするために、集中して仕事に向かっていこうとすることができるので、結果的には生産性も高まり、時間も作れるようになるわけです。
  
  
時間ができたら、別な仕事をやって結局疲れてしまう原因としてもう一つ考えられるのが、「時間ができたらやりたい事」がない、もしくは不明瞭になっている事です。

いくら時間ができても、「何もやる事がない。何しよう」と思う時間が続くほど、ただ時間だけが過ぎていく感覚に襲われて、「ホントにこんな余裕かましてて大丈夫か…?」という、見えない不安を自分で作り出して、結局仕事に戻ってしまう事になるのです。

やりたい事自体は、何も自己成長につながる事でなくても構わなくて、自分をリフレッシュさせるために余暇を過ごす事でもいいわけなのですが、これもまた「何をしてリフレッシュしようか…?」と考えているうちに、時間はどんどん過ぎ去っていくわけです。
  
  
そうならないようにするべく、「時間ができたらコレをやる」は日頃からノートや手帳などに書いてまとめておくと、いざ時間ができたときに思い出す時間をかけることなく選んでいけるようになります。

時間は貯めておく事ができないので、余剰時間ができたと思ったら、すぐに使える状態にしておき、無駄にしないようにしたいですね。
  
  

同時並行で取り組む

あと重要なのが、物事に同時並行で取り組む事!

「一つ一つに対して集中する」ってことはある意味で正しいのですが、「何かをやってから、次のことをやる」という風にやっていたのでは、どうしても時間は足りなくなると思います。
  
  
例えば私の場合でお話をすると、投資(FX)と速読の勉強を両方、同時並行でやっていました。

ただ体験会などで直接お会いする機会のあった方と会話していると、多くの方は「速読はお金のような直接的な収益をもたらすわけではないので、まずはFXを勉強して、ある程度お金を稼げるようになってから速読に行く」いう考えや、逆に「速読の勉強をしてからFXをやる」という考え方を持たれているような気がしています。

個人の事情がそれぞれ違いますので、詳細な考えにはまた違いがあるかもしれませんが、私の場合は両方同時並行で勉強していました。
  
  
当然ながら、めちゃくちゃ大変ではありました。

ただ速読トレーニングをしていく中で、重要なこととして指導される内容と、FXで勉強している時に出てくる内容を同時並行で学んでいると、共通項みたいなものが見えてくるのです。

例えば「継続することが重要」という事や、「高速で見る」という速読トレーニングの基本的な考え方と、「瞬間的な判断力」というトレードに必要な力を上げる考え方などかな?
(トレードやってない人にはちょっとピンと来ないかもしれませんが><)

一見違う事をやっているように見えながらも、それぞれの考え方を相互に応用していく事で、一方の取り組みで悩んでいる事が、全く分野の違う他方の考え方によって解決される可能性が上がるのです。
  
  
それぞれのことを一つずつやっていると、こうした壁の突破が難しくなってしまい、悩んでいる時間が増えてしまって、時間がなくなってしまうのです。

大変ではあるかもしれませんが、同時に物事に取り組んでいくことで、結果的には時間を最大限に有効活用できるようになります。時間の密度を高めていくための労力と考えて頂いてもいいのかもしれません。

時間も節約意識より、価値を上げる意識

1時間は24時間、限られた時間しかありません。

限られた時間の中だということは、時間を作る(増やす)のは数字上必ずどこかで頭打ちになる時が来るわけです。

ならば増やせないのであれば、1時間、1分、1秒の価値を上げていくことにフォーカスするしかないことになります。
  
  
この「同時並行に物事を進める」というのは、時間を節約する事を目的としているわけではなく、あくまでも時間の価値を上げていく事が目的になるのです。ここは勘違いしないようにしたいところですね。

(この事については、以下メルマガバックナンバー記事も併せてご覧頂ければ^^)
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角田 和将(Tsunoda Kazumasa)
角田 和将(Tsunoda Kazumasa)
速読コーチ/ビジネス書著者/認定テクニカルアナリスト(CFTe®)

著書に6ヶ月で10万部を超えるベストセラーとなった「1日が27時間になる!速読ドリル(総合法令出版)」をはじめ、『速読日本一が教える すごい読書術』(ダイヤモンド社)、『出口から考えるFX』(パンローリング)などがある。著者累計は15冊で33万部超え。
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