今の時代に必要となる、速読が持つ利点とは?

速読というと、「自分には関係ない」とか「頭のいい人がやるもの」、「自分にはできない」と思っている人がとても多いです。

かつての私も、活字嫌いでしたから、同じ部類にいたので、その感覚はよくわかります。
  
  
ただ、活字嫌いになった原因が「読書=勉強(国語)」という思いが元になっていませんでしょうか?

子供の頃に「勉強になる本を読みなさい」とか「役に立つ本を読みなさい」と言われたことのある人は、多かれ少なかれ、その影響を受けています。

もちろん親御さんも悪気があって言っているわけではなく、読書から学べることは多いと思っているから、そのような言葉を発するのだと思います。

ただ盲点なのは、役に立つから本を読むという順番ではなく、本を読んだら役に立ったという感じで、読書が役に立つかどうかは結果論なのです。

なので言い方としては「本を読んだら、面白いことがわかる”かも”しれないよ」という言い方が正しいことになります。
  
  
話が少しそれましたが、スマートフォンの普及に伴って、インターネット上のWEBページで文字情報を見る機会は多くの人にある環境となりました。

そういう意味では勉強好きとか頭の良し悪し関係なく、文字情報と接することがない人は、ほとんどいないのではないでしょうか?

勉強うんぬん関係なく、文字情報に触れることがある人にとっては、速読は必ず関係のあるものになるのです。

よくある質問

・活字嫌いでもできるの?

速読とは何かを知っていれば、活字嫌いであっても、できるものだとおわかりいただけると思います。

(速読とは何か?)

もっというと、普段本を読んでいないということは、普通の読み方に慣れていないということになりますので、その癖が出ず、速読の読み方から入っていくことができるので、活字嫌いの人の方がむしろ習得は早いことが、実は多かったりします。

もちろん、速く読む読み方もいろいろあるので、本好きで普段からたくさん読む人だから習得に時間がかかるわけではないので、文章を読むのが得意苦手は速読習得にはあまり関係がないのです。
  
  

・飛ばし読みとは違うの?

速読の手法には、飛ばし読みを活用したものもあるので、YESといえばYESですが、それは一部という意味です。

速読に関する本はたくさん出ていますが、その中でも「読む前に、読む目的を明確にする」といった事前予習的な作業を必要とする速読法は、これにあたると考えていいでしょう。

たとえば、起業について勉強したいと思っている人がいたとして、それに関する本を読む前に、「自分は税金関係に弱いから、そこに関することを学びたい」といったように、予め本を読む前に、自分が何を知りたいのかを明確にしておきます。そして、本を読み始めたら、税金に関する話が出てきたらゆっくり読み、それ以外のところは飛ばし読みをしていきます。こうすることで「速く読めた」とする手法も実際にはあるのです。

これを速読だと思わない人もいるかもしれませんが、この手法は自分が知りたいと思っていることが明確なときには有効なので、決してずるいことでもないですし、悪いことでもないのです。
  
  
なので、飛ばし読みと違うかどうかと問われると、この手法をベースとした速読を学んでいる人からすれば、一部YESとなるでしょう。

ただもちろん、普通に読んでいるときの理解度で、より速く読む手法もあり、この場合は飛ばし読みのような読み方にはなりません。

しかしその手法だと、ある程度のトレーニング(というか読み方に慣れるためのリハビリ期間)が必要となるので、結局のところ、様々な読み方や速読の手法を、その時の目的に合わせて使いこなしていくことが重要だと私は考えています。

大切なことは読書効果の最大化

・人生を変える1冊に出会う確率を上げる

速読以前の問題として、読書をする意味とは、故人含め、数多くの人たちが残した見識を知ることにあります。

解決できない問題を解決する手段に出会ったり、自分一人では気づけない気づきを本から得ることで、よりよい人生を歩むことができるようになるのです。

私自身も著者の立場も多く経験していますが、少なくとも著者の立場でいえば、自分がこの世を去っても、自分が悩んでいたことが解決できる手段を後世にも残したい、もしくは残すことができると思って執筆されている著者さんが多数派だと思います。
  
  
なので、速読というツールは、その機会により多く出会うために活かすものだということです。

人生80年(実際の稼働時間はもっと少ないと思いますが)と考えると、1日1冊毎日本を読んだとしても29200冊しか読むことはできません。ここ数年における新刊発行点数が年間で約8万点と考えると、1年に出る新刊点数よりもはるかに少ない冊数の本としか出会うことはできないことになるのです。

仮にこれを速読というツールでもっと増やしたとしても、間違いなく現存するすべての本を読み、すべての知見と出会うことは不可能でしょう。

しかし、本というのは自分のとって特別な1冊が人生を激変させることがあるものです。つまり、29201冊目に読んだ本がそれになる可能性があることを考えると、1冊でも多くの本と出会うことができることには大きな意味があるのです。

・無駄な時間を過ごさない

「読書をしない」という考え方の一つに、結局他人が考えたことを知るだけでは、突き抜ける存在にはなれない、というものがあるようです。

しかし、仮に自分が頑張りに頑張って考え抜き、「これは新しい発見だ!」という考えを思いついたとしても、既にその考えが本に載っている内容だったとしたらどうでしょう?

つまり、一定レベル以上の知見を持った著者が、既に本で伝えている知識や考えを、本を読まずに発見したところで、それはただの時間の無駄になってしまうのです。
  
  
本を書いている著者さんも、そのような無駄な時間を過ごさなくていいように…という思いで執筆をされているはずです。

その教えを受け取った上で、さらに新しい見方や考え方、見識などが出てくることこそが、本当の意味で新しい発見になるのだと私は思います。

確かに、既にわかっていることを知るだけでは新しい発見はできないと思います。ただ、既にわかっていることを知った上で、新しいことを考えるからこそ、そこに大きな意味が出てきます。

なので、既に知られていることに対して、一人で悩んで時間を無駄にするのではなく、本からいろんな気づきを与えてもらって、悩む時間は最小限に抑えて、より有効に時間を使うよう意識を持ってもらえたら…と思います。



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ABOUTこの記事をかいた人

角田 和将(Tsunoda Kazumasa)

速読コーチ/ビジネス書著者/認定テクニカルアナリスト(CFTe®)

著書に6ヶ月で10万部を超えるベストセラーとなった「1日が27時間になる!速読ドリル(総合法令出版)」をはじめ、『速読日本一が教える すごい読書術』(ダイヤモンド社)、『出口から考えるFX』(パンローリング)などがある。著者累計は15冊で33万部超え。